'Tis a Long Way to Connaught

Connaughtは遠い

ケルティッククリスマス2010

昨日はすみだトリフォニーホールケルティッククリスマス2010だった。毎年やってる大イベントなんで知ってる方も多いと思うのだけど、今年はアイルランドブリテンの二大巨塔たるLunasaとLAUがダブルで(あとオマケで(失礼)Valravnが)来るという超クオリティだというから、これは逃せんと予約開始直後から期待していたのである。

クソ重いパイプスケースを担ぎながら半蔵門線に揺られること30分、やっとこさ会場にたどり着くと、ちょっと年齢層高めのお客が開場待ち中だった。とはいえ、予想よりは若者(20代くらい)の人たちもいたようだ。噂では8割が中年以降だと聴いていたのだが、ちょっと安心。この界隈も世代交代が進んでいるのだろうか?

何人かは直前開催のLunasaワークショップでホイッスル&フィドルのワークショップを受けたらしく楽器ケースを抱えた方もちらほら。Kevin Clofordにホイッスル習うなんてなんとうらやましい!そうか、唯一の心残りはこれだったか。

こういう大きいホールはクロークってもんがあるのね!すごい!邪魔なケースを預けて思いがけず身軽になって、CD即売場へ。去年のAltanのコンサートを考えると、サインはCDを買わなければもらえないだろうと考えてたので、今の今まで敢えて買わなかったLAUのArc Lightを購入。で席へ。席は16列の左はじで、及第点というところだった。


さて、ここからはコンサートの記録と感想をひと通り。セットリストについては、穴があるうえ記憶違いもありうるので、不完全だがメモ程度に。写真はプランクトンさんのブログにアップされてるので。

第一部:Valravn

先に北欧勢を済ませてしまうというのは妥当な構成だな。俺は北欧の伝統音楽については知識も興味もあまりないので、本当に全体の感想だけ。

まず個人的には、あの太鼓(調べたらトルコのDavulというらしい)のインパクトが半端じゃなかった。アイルランドの音楽には無い要素だからなおさら。全編通してビートを刻む大音量の低音は、腹に響いて、何か原始的な、旋律すらなかった時代に人々が感じただろう音楽の姿すら感じさせた。大音量といえば例えばロックのドラムスが思い浮かぶが、ああいうキレのいいのではなくて、ある意味では無駄にサステインの長い古い形の打楽器は、リズム云々の次元を超えた求心力を備えてるのだな。あの感じは和太鼓にも似ている。Davulソロはかっこよかった。スパイスにああいうのがあるといいよね。

その他の民族楽器がたくさん出てきたのも聴いていて楽しかった。とはいっても、フェロー諸島の、ひいては北欧の楽器はあまりなかったようだが。コンテンポラリーと呼ぶにふさわしい構成ということか。例えばハーディ・ガーディのドローンの上にシンセサウンドが乗るとかは気持ち悪いようでむしろ独特の浮遊感さえ生み出していて飽きない。ダルシマーなんかもあったな。あの厚いサウンドにはうってつけの楽器だったことだろう。ひとつだけ全く分からん弦楽器があったのだが、なんだったのだろう。金属弦で、フレット楽器だったように見えたのだけど。

あとは歌か。歌は分かりません!(笑)声は比較的好みだった。あとあのパフォーマンスが必要なのかはさらなる研究を必要としてますw

ちょっと残念だったのはPAかな。後ろの席に座ってた先輩曰く丁度良かったらしいのだけど、スピーカーの真ん前に座っていた俺には低音成分が多すぎた。フィドルの音とかもあまり聴こえなかったし、彼らの音楽を十分に聴けたのかはかなり不明。

いずれにせよ、期待よりはずっと良くて、第二部に向けてテンション上げる以上の素晴らしい仕事をしてくれたと思う。エレクトロニカと呼ぶほど機械機械してなかったし。今度CD聴いてみよう。

長くなったので第2部は別エントリで。